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セロ弾きはしゃくにさわって

このねこのやつどうしてくれようとしばらく考えました。「いやご遠慮はありません。どうぞ。わたしはどうも先生の音楽をきかないとねむられないんです。」「生意気だ。生意気だ。生意気だ。」

ゴーシュはすっかりまっ赤になってひるま楽長のしたように足ぶみしてどなりましたがにわかに気を変えて云いました。「では弾くよ。」

ゴーシュは何と思ったか扉にかぎをかって窓もみんなしめてしまい、それからセロをとりだしてあかしを消しました。すると外から二十日過ぎの月のひかりが室のなかへ半分ほどはいってきました。